2016年11月 1日 (火)

バラの折り紙

 この前の日曜日、少々時間にゆとりがあったので、久しぶりに折り紙をしてみた。今回はバラの折り紙。折り紙博士として知られている川崎敏和氏の「究極の夢折り紙」の本にある「薔薇の花」の折り方で折ってみた。

 まずは、私が折ったものの完成形から。

Rose161101

 手順を大雑把に言うと、まずはちょっと斜めの感じで縦横に折れ線を細かくつけてから、紙を捻ってバラの形にするための基本形を作る。

Pa302469

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 さらに、立体感をもたせながら斜めの折れ線をつける。

Pa302472

 で、表にしてからバラの花の形になるように捻っていく。

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 捻っただけでもバラの花っぽく見える。ここからさらに形を整えていく。

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 かなり形が整ってきた。この段階で裏はこんな感じ。

Pa302477

 ここから完成までは、裏を整えていく。

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 これでようやく完成。ただ、なんとなく裏の状態が微妙にずれてしまった気もするので、もう一回作り直してみた。

Rose161101_ura

 作り直した結果の完成品は次のような感じになった。

Pa302493

 ということで、今回は作ってみたバラの折り紙を紹介した。最後にもう一度最初の完成品を載せて終わりにしよう。

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2015年6月25日 (木)

あじさい折り(基本形)

 今回は、かなり久しぶりだが、折り紙に話にしようと思う。というのも、あじさいの季節ということもあって、「あじさい折り」に挑戦してみたからだ。正直なところ、完成度はそれほど高くなく、紙も近くにあった「あじさいっぽくない色(赤とか白)」なので、今回はとりあえず出来たものを紹介する、という感じに思ってほしい。

 まずは近くにあった赤い紙で基本形に挑戦。まずは次にように折り目をつけたものを用意。

Ajisaioresen1_2

 これを、折り目にあわせて中心へ寄せていく。

Ajisaioresen2_2

Ajisaioresen3

 寄せ終わったら、中の部分を開いて、角をそれらしく折れば出来上がり。

Ajisaikihon1

Ajisaikihon2

 裏から見ると、こんな感じ。

Ajisaikihon3

 何だか、紙が赤い上に、小さいのであじさいっぽく見えないが、これが「あじさい折り」と呼ばれる理由の一つは、このパターンを無限に広げていけるから、ということがあるようだ。

 例えば、次の紙は、「横:縦=7:4」の長方形に折り目を付けたもの。

Ajisai2ren1

 これを、同様に寄せていき、開いていくと、基本形が横に連なったものが出来る。

Ajisai2ren2

Ajisai2ren4

 寄せて出来る部分をたくさん開いていくと「あじさい」を折っている気分になってくる。

 今度は(赤い紙が無くなったので)白い紙だが、「横:縦=7:7」で作ったもの。

Ajisai4ren

 まあ、紙が白なのであじさいの花に見えないが、「あじさい折り」の意味はわかってくる感じがする。もう少し大きくして「横:縦=10:7」の長方形で作ると、次のような感じ。

Ajisai6ren

 やろうと思えば、無限に大きな「あじさい」が作れるが、さすがに大きくなると時間がかかるし、キリがないので今回はこれくらいにしておこう。

 近くにあじさいっぽく感じる色の折り紙が無かったので、あじさいには見えないかな。まあ、折り方がわかったので、いろんな紙で「あじさい」を作ってみるのもいいかと思う。

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追伸:

 ブログを更新してから数日後、あじさいに見えそうな、それらしい紙で折ってみました。

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2015年1月 1日 (木)

あけましておめでとうございます

 2015年があけたが、2014年はいろいろ忙しくて疲れてることもあるが、私は今年は寝正月でのんびり過ごしている。ブログのネタ探しもお休みにしようかと思ったが、5日おきの更新がちょうど元旦の今日にあたったので、新年のご挨拶をと思い更新した。

 ネタは、前回のブログ報告でも書いたが、去年アクセスが多かった折り紙にした。といっても、それほど特別なことをするのではなく、時間があったので気晴らしを兼ねて作ったものを少し紹介したい。

 まずは、今年の干支の羊。

Pc141592

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 8個も羊を作るとちょっと飽きるが、折り方は覚えたので、どこでも作れるようになった。

 次は、最近新しく出た「おりがみで楽しむ幾何図形 (サイエンス・アイ新書)」という本から。

 この本は、算数・数学で出てくる幾何図形を1枚の正方形から作ってしまう、という本。折り紙なんだから1枚の正方形から作るのは当たり前じゃないか、と思うかもしれない。

 しかし、例えば八面体とかの立体図形になると、ユニット折り紙のように複数枚を組み合わせて作るパターンも多く、そんななかで全ての幾何図形を1枚の正方形から作る、というのはなかなかなかったりする。

 とりあえず、簡単にできそうな八面体を作ってみた。

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 この本には、他にも三角形・五角形・六角形など、簡単そうな図形でも、「作品」として仕上げるためのこだわりがあるのがいいと思う。

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 もう一つは、ちょっと前の本だが「究極の夢折り紙」から。

 この本の中で簡単な「1分ローズ」を4つほど作ってみた。

P1011601

 たくさん作って、作り方のコツを掴まないと、なかなか形が整わないが、少しずつ形がよくなってきただろうか。

 ということで、今年の最初は折り紙にしてみた。また、5日おきの更新を予定しているので、ことしもよろしくお願いします。

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2014年1月23日 (木)

Sonobe module(そのべ式ユニット折り紙)

 正月に実家に行った時、ユニット折り紙の本があった。「そのべ式」という、作り方が簡単な割にバリエーションが豊富なユニット折り紙で、作っていて飽きないところが気に入ってしまった。

 ということで、最近忙しかったこともあって折り紙をあまりしていなかったが、今回は久しぶりに折り紙の話にしてみたい。

 まず、ユニット折り紙の紹介から。Wikipediaには、「ユニット折り紙」の項目があり、「紙を折り曲げることで比較的簡単な構造(ユニット)を多数作り、これを組み合わせて形を作るタイプの折り紙作品」と書かれている。

 その中でも「そのべ式」というのは「1960年代、薗部光伸によって考案され(中略)シンプルな折り方ながら応用範囲が広く、ユニット折り紙の普及のきっかけになった」「日本人にとって最もなじみ深い折り紙作品の一つといってよい」と書かれていた。

 また、この項目にある写真は撮影者の好意でパブリックドメインの形で公開されているので、このブログにも貼付けておく。

Wkimedia_sonobe

 英語では、ユニット折り紙のことを「modular origami」と呼んでいるようだ。加えて、日本語Wikipediaには見あたらないようだが、実は英語の方には「そのべ式ユニット折り紙」の項目「Sonobe」がWikipediaの中にある。ここを見ると、「そのべ式」のユニット折り紙は「Sonobe module」と英訳されていて、日本だけでなく世界でポピュラーな折り紙作品の一つになっていることがわかる。

 では、私も簡単なものだが作ってみたので写真を載せておこう。

 まず、次の写真の4つは、左からユニット12個、15個、21個、30個で作ったもの。

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 同じユニットの組み合わせでも、個数を変えていろいろな形を作って楽しんだり、色の組み合わせを考えるパズルとして楽しんだり、様々な楽しみ方がある。

 また、同じ個数のユニットでも、組み方の違いで別の形になったりするのも楽しい。例えば、次の写真は同じ18個のユニットで作った、それぞれ違う4つの形である。

1401_sonobe_2

 楽しみ方というと、数学としての楽しみもあったりする。というか、英語のWikipediaの項目を書いた人は、数学(幾何)としての楽しみ方も知っている人のようで、「そのべ式のユニット個数と、それらを使って出来る形の面(face)・辺(edge)・頂点(vertex)の個数の関係」の表も書かれている。興味がある人は、英語のWikipediaの「Sonobe」の項目を見てみるといいかもしれない。

 ということで、今回は「そのべ式ユニット折り紙」、英訳すると「Sonobe module」の紹介をした。ちなみに、ユニットの個数を増やすと当然もっと大きな形が作れるが、今のところ時間がないため大きな形には挑戦していない。また、いろいろ作ったら、そのうち紹介してみたいと思う。

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2012年12月19日 (水)

立体折り紙「その2」

 今回は結局前回の続きの話をすることにした。ということで、前回の立体折り紙「その1」で作ったものを少々アレンジしたものを紹介しよう。

 まずは、前回作ったものの展開図。

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 赤い線が加わっているが、これは前回作成したものの中で形を安定させるために先端を膨らませたことでできた線。今回はまずこれを簡単にアレンジ。といっても、紙を斜めに少し切るだけ。

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 真ん中の斜めの正方形を前回と同様に折っていくと次のようになる。

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 正方形を斜めにして折るだけで何となく趣きが異なる仕上がりになるのが、立体折り紙の面白さの一つのような気がするが、どうだろう。

 次は、前回紹介した本に載っている「4枚羽風車のレリーフ」に似せて手書きで展開図に書き加えたもの。

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 ポイントは赤い線が丸くなっているところ。本で紹介されているものは、完成図の形(球形)から逆算して綺麗な丸みをコンピュータで計算しているが、ここではフリーハンドで書いた曲線にそって折ってみることにする。

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 折るコツは前回の折り方のように折り目をぴったり合わせずに、丸みに合わせて軽くめくるように折ること。(今回は折り目の線がわかるように裏返しに折っている。)これを繰り返すと次のようになる。

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 この下の部分を合わせて形を整えれば完成。

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 まあ、コンピュータで計算した完全な球形のようにはいかないが、フリーハンドでもこの程度のものはできることがわかったと思う。

 今度は、正方形とは違う形のものを折ってみる。まずは、正5角形。

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 ポイントは、めくるところの折り線が点線と平行になっているところ。この向きで、実線を山折、点線を谷折にした上で、裏表を逆にして正方形の時と同様に中心が膨らむように折ってまとめると、次のようになる。

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 同様にすれば、(理屈としては)どんな正多角形でも同様に折っていくことが可能なはずである。ということで、可能ならばチャレンジするべきだろうと考え、1年以上も前になるが、ブログで紹介した正17角形を使ってやってみた。

12rittai210

 (ちなみに、正17角形の折り紙作図の方法については、約1年4ヶ月ほど前(2011年8月27日)にまとめたPDFファイル「17origami-anada.pdf」があります。)

 1時間以上をかけてようやく完成したが、正直なところ形はあまりよくない。

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 正多角形の頂点が増えても美しい形になるように折りたければ、コンピュータでの折り目の計算が必須のようだ。

 ちなみにこの形、ひっくり返すと壷のように見えるので、次のように置いた方がいいかもしれない。

12rittai212

 最後は、季節にちなんだもの。濃い緑色の正6角形の紙を、中を膨らまさずに折ってみる。

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 何となく、クリスマスツリーを連想させるような形になる。

 あとは、少し飾りをつけてみてもいいかもしれない。

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 ということで、今回はここまで。フリーハンドで出来ることと、その限界がわかったのが収穫だった。正直なところ、仕事もあるので折り紙のネタはまたしばらく出来ないかもしれないが、機会を見つけてまたいろいろと折ってみたい。

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2012年12月15日 (土)

立体折り紙「その1」

 今回は、久しぶりに折り紙の話をしようと思う。先日、「立体ふしぎ折り紙」という本を手に入れた。著者の三谷純氏は大学の先生で、球形のようなカーブのある形などの様々な立体を、折り目をコンピュータで精巧に計算して1枚の紙から作ってしまおう、という話である。

 この本には、作り方の他、コンピュータで計算された折り目が印刷されている台紙がついていて、それに合わせて折れば実際に不思議な形の立体を自分自身で折ることができるようになっている。個人的には、どうやってコンピュータで計算したのか、などのような話も期待していたが、そういうことは書いてなさそうだ。

 ただ、形がどうなっているのか当然気になるので、私も実際にいくつか折ってみた。確かに、コンピュータで計算された折り目は美しい。しかし、そのカーブに合わせて折り目を付けるのはやっぱり難しい。また、直線的に折ればいいものも、立体の形に合わせるのはなかなか難しく、まだちょっとだけしか折れていない。さすが、コンピュータで計算しただけのことはある。

 そうやって続けて折っていたが、そのうちに何となく「これって、本当にコンピュータで計算しなければ折れないのか」とか「そもそも何をコンピュータで計算させているのか」などということが気になりだしてきた。

 気になりだしたら考えてみたくなる。そこで今回は、この本に載っているものの中の「4枚羽風車のレリーフ」の形に近いものを、コンピュータで計算された本の台紙を使わず折ってみようと考えたので、それを紹介したい。

 とりあえず次のような折り目をつけてみる。

12rittai101

 これは裏から見た形だが、裏から見て実線が山折、点線が谷折。中心を通る縦横斜めの折り目は普通に鶴などを折る際に4等分の正方形に折り込んでいくのと同様のもの。ポイントなのは四つ角に近いところに互い違いに折り目を入れるところにある。

 作り方は、まず、縦横斜めの山折、谷折に従って4分の1の正方形になるように普通に折り畳む。

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 次に、角に近いところに入れた折り目に従って、紙をめくるように折る。

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 すると、めくった紙に引きずられるように下の紙が上がってくるので、その下の紙の角に入れた互い違いの折り目を最初にめくったに合わせるようにする。

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 この状態を横から見ると次のようになっている。

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 さらに、今めくった紙の隣の紙の角に入れた互い違いの折り目を合わせるようにする。

 ちょっと安定しないかもしれないが、そうすると次のように最後の角の部分が飛び出すような形になる。

12rittai106

 そして、最後の部分も合わせる。

12rittai107

 この合わせた面を下にすると、次のように4枚の羽が丸みを持って十字に並んでいるような形になる。

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 これで形はだいたいOKだが、コンピュータで計算していないので、羽の部分の丸いふくらみはない。また、このままだと形が安定しないので、上のとんがっている部分を少し膨らまして形を安定させてみた。

12rittai109

 ということで、とりあえずコンピュータで計算しなくとも折れる折り目で「4枚羽風車のレリーフ」に近い形のものを折ることができた。まあ、コンピュータで計算したもののような美しい丸みが出ないのは仕方がないが、これはこれで悪くないと思う。

 あと、ここまで折ったついでに、この少し形をアレンジ。これを上下逆にしておくと次のようになる。

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 この形と同じものを、赤と黄緑の折り紙で、色のついている方が上になるように(最初とは裏表逆に)作る。

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 次に、このうちの黄緑の方を広げて4辺を少し切り取る。

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 そして、赤の方の中に切って小さくした黄緑の紙を重ねて形を戻すと、何となく花のように見えないだろうか。

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 ということで、今回はここまで。この立体折り紙、いろいろと考えてみる価値がありそうなので、もう少し立体を作るのに必要なことを考えて、またここでとり上げてみたい。(そういう意味で、今回のタイトルに「その1」とつけてみた。)

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2012年7月 8日 (日)

連続な線(continuous line)

 ここしばらく、新聞などで見たニュースの話題が多かったが、今回は少々気分を変えて、「一筆書き」をテーマにしてみることにした。

 「一筆書き」というと、どんなことをイメージするだろうか。例えば、Wikipediaで見ると、「ケーニヒスベルクの問題」「一筆書き可能かどうかの判定法」「一筆書きの解法」という項目があって、結構数学っぽい感じの説明が並んでいる。

 他にも、googleで「一筆書き」と検索すると、一筆書きをパズルと捉えているサイトが目につく感じがした。確かに、「一筆書き」をパズルの問題として、あるいはもう一歩進んで数学として考えるのも悪くないかもしれない。

 ただ、これだと堅苦しい感じが否めない。というか、私自身がイメージした感じとは何となく違うような気がする。もう少し気楽な感じで接することができるものはないのだろうか。

 こんなことを思ったとき、私は英語のキーワード使って検索したくなることがよくある。何故?と思う人もいるかもしれないが、別に日本語でなくとも、google検索で必要な情報が得るためのキーワードをとにかく見つけたい、という理由からである。

 ただ、今回の場合、日本語の「一筆書き」を英語で何と言うか、ということがよくわからなかった。例えばgoogleで「一筆書き 英語」などというキーワードで検索すると、それらしい英語の表現が出てはくる。しかし、それを使って英語で検索してみても、何となくパッとしない情報しか現れない。

 そんなことを何度繰り返しただろうか。検索を繰り返していくうちに、だんだん英語の表現がしぼられてくるが、最終的に残ったものは「continuous line」というキーワード。直訳すると「連続な線」という、単純で何の変哲もない言葉でしかないが、googleで

「continuous line」の画像検索

をしてみると、何と一筆書きで描かれた芸術作品の数々が一斉に現れる。私は芸術のことは全くわからないが、そんな私でも、これらを眺めていると、いたって単純な言葉「連続な線 = continuous line」の奥の深さを何となく感じることができるような気がする。

 たくさんの作品を眺めたところで、次に、このキーワードにもう一つ単語を加えて

「continuous line icon」の画像検索

をやってみた。後ろに「icon」という単語をつけると、今度は取っつきやすそうな一筆書きの図柄がたくさん現れた。これなら気楽な感じで接することができそうだ。

 ということで、何となく気に入ったもの使って、ごく簡単な一筆書きの絵を描いてみた。

1207line

 イルカが飛び出してくる感じをイメージしたつもりなのだが、どうだろうか。まあ、私自身は絵のセンスは全くないが、何となく気晴らしのために思いつきでペンを動かしてしまうようなときには、これくらい単純な感じがいいかもしれない。

 ということで、今回は一筆書きをテーマにしてみた。今週からまた忙しくなりそうな予感がするが、適当な気晴らしも忘れずに何とか乗り切っていくことにしよう。

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2012年6月14日 (木)

何に見える?

 先日、googleでキーワードを検索してみた際に「変形折り鶴」で検索すると意外と上位にこのブログのページが現れる、という話をブログに書いた。昨日同じように検索してみると、今度は3番目に2011年5月29日にブログに載せた、変形折り鶴の写真があるページが現れた。

 それ以来、ブログで変形折り鶴の話題は扱っていなかったが、久しぶりに変形折り鶴を折ってみた。ただ、同じような鶴の形ではつまらないと思い、ちょっと変わったものを折ってみた。

12oriduru_kansei

 この写真にあるものがそれである。正直なところ鶴には見えないが、左の水色は正方形、右の黄緑は正六角形の折り紙を折り鶴とほぼ同じ手順で折って完成したものである。

 具体的には、正方形(水色)と正六角形(黄緑)を用意し、対角線・向かいの辺の中点を結ぶ線を折り、さらに正方形の方は、それらに加えてさらに角の二等分線も折っておく。

12oriduru_1

 この状態から、折り鶴の際に行う「花弁折り」という折り方を、正方形では4カ所、正六角形では3カ所行う。

12oriduru_2

 この段階で、それぞれの展開図と折り目は次の通り。(山折と谷折を実線と点線で区別している。)

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 かなり小さめだが、折り鶴の頭・尾にあたるところが、正方形では4カ所、正六角形は3カ所できるので、それぞれ折り鶴の手順と同様に頭・尾を作る。

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 最後に、羽に当たる部分を拡げると、最初に紹介した写真のものが完成する。

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 と、ここまで折って言うのは何だが、やっぱり鶴には見えない。これは何に見えるだろうか?ただ、見た目はともかく、これも変形折り鶴の一種であることには違いない。こうやっていろいろな紙を使って「どんな形ができるか」などと考えながら折っていくのも悪くない感じである。

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おまけ:

この文章を書いた後、ちょっとした思いつきで白い紙で正六角形を作った後に、真ん中をピンク、周りを黄緑の蛍光ペンで塗ったもので同じように折ってみた。

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こうして折ると、アジサイなどの花に見えるような気がする。

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2011年8月31日 (水)

前回資料の補足

 前回、正17角形の折り紙作図の手順をまとめた資料を作りましたが、実際に折ってみようと思った方のために、今回は私なりの資料の補足を三点ほど書いておきます。

 一点目。この作図のポイントとなるところはいくつかありますが、序盤で重要なのは (5) の工程で、点 C を決めるところです。

 適当に折っていると、交点が中心線より左にズレてしまったり、あるいは、ちょうど中心線のところで交わるように見えたりして、正しく「ほんの少しだけ右にズレる」ようにならないかもしれません。

 ただ、ここまでの工程で込み入っているのは (4) と (5) の2つのみで、それ以外は縦と横に折るだけなので、ある程度注意しながら折っていけば、点 C が本来あるべき位置に交わるようにできると思います。

 このときの気分は「数学で少し難しい問題を解いた結果、答えが違っていたので、それまでの計算を見直して、ちょっとした計算ミスを修正していく」というときと似たような感じだと思っています。

 実際、私自身は、この点 C が本来あるべきところに交わるように折れたとき、少し難しい問題が解けた後のスッキリした感じと似たような気分になりました。

 また、(5) までの工程がうまくいき、点 C がきちんと決まるようになったら、すぐに先に進まず、3枚、5枚...など、何枚でも構いませんが、ここまでの工程を折った紙をいくつも用意することをお勧めします。

 そうすると、

  1. 続きを折って失敗したら、ここからやり直せる(特に次に重要なポイントの工程(7)が失敗しやすい)
  2. 難しい問題を解けたときの風景」のような畑から、作物を収穫するような気分を体験できる

といった効果が期待できます。まあ、2.はともかく、1.は重要です。丁度いい具合に折れて気分がよく集中力も持続しているタイミングでたくさん折っておかないと、後で失敗したときに「あのとき、もっと折っておけばよかった」と後悔するかもしれません。

 二点目。工程を細かく分けた最大の目的は、適当なところで終わりにして後日続きができるようにするためです。実際、工程が非常に多く、最後まで一気にやろうとすると途中でくたびれて集中力がなくなってしまいます。

 そこで、例えば、ちょっと空いている時間に工程を一つか二つくらいずつ進めながら少しずつ折っていく、あるいは、以前このブログに書いた記事「「キリ」の善し悪し」のように、多少キリが悪そうなところで作業を中断しながら続きを折る意欲を持続させる、という工夫をしてみるのもいいかもしれません。

 なお、適当なところで終わりにする際には、資料にある実線・点線・点の記号を忘れずに書いておいてください。これを忘れると、後日折り紙を見たときに、わからなくなってしまいます。

 三点目。工程 (18) 以降の正17角形の頂点を決める部分は、私自身は正直なところ(非常に細かい作業になる割には)それほど満足感は得られませんでした。これは、私の折り方の精度があまりよくないことに起因しているかもしれません。

 誤差を具体的に認識できるのは、工程(18)の最後に「3」と中心を通る線で折ったときでしょう。折った際に「1」と重なるところが頂点「5」となるべき点で、ここは紙にギリギリ納まるくらいの微妙な位置のはずなのですが、実際に折ってみると「1」と重なるべき点が紙からはみ出してしまうことが私はよくありました。

 そんなことから、工程(18)の最後に「3」と中心を通る点で折り返したときに「1」と重なるところ(すなわち「5」)が紙からはみ出さなければ、作図はとりあえず「成功」と私は判断しています。

 ただ、それでも誤差はあって少しはズレてます。これが気に入らない場合は「完成する正17角形は上下対称になるはず」という別の数学的な性質を使って微調整するしかないかな、と思っています。例えば、「1」から頂点を時計回りに決めていくと同時に、「9」と「10」から反時計回りに頂点を決めていって、と考えたりしてみましたが、結局あまり要領のいい方法は思い浮かびませんでした。

 以上が資料の補足ですが、私自身は正17角形の形状にはこだわってません。 (1) から (17) までの工程で、一見すると正17角形とは何の関係もなさそうに思える直線や点が、本質的に必要な線を折るためには一つも欠かすことができないほど重要だ、ということを見る方が面白いと感じています。

 また、個人的には、実際に目で見える頂点を決める工程 (18) 以降では、それまで本質的に必要な線を得るために折った線や点は全く使わない、というところが如何にも数学っぽい雰囲気で気に入ってます。正17角形の形状にこだわっても、そこでは本質的な部分は使わないので、本質を知るためにはやっぱり数学が必要だ、という気分を体験できるかもしれません。

 さらに加えると、工程(18)が終わって、作図がとりあえず成功と判断できたときには、一見すると正17角形とは何の関係もなさそうにも見える、点 C の微妙な位置へのこだわりが懐かしくなり、数学の風景の雲海のような、雲の上の眺めを見ている気分になるかもしれません。

 ということで、資料の最後に書いたことを繰り返しますが、くれぐれも「寸分の狂いのない完璧な正17角形を折るぞ」などと気を張らずに気楽に折って、あまり人の手が加えられていない原生林を歩くような気分で、途中の過程を楽しんで頂けたら幸いです.

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2011年8月27日 (土)

数学に基づく方法

 先日、日経プレミアシリーズ(新書)の「ものつくり敗戦」(木村英紀著)を読んだ。副題には、「匠の呪縛」が日本を衰退させる、と書いてあり、日本の科学・技術や製造業などの業界が犯している過ちについて、さまざまな角度から論じている本である。

 私がこの本に興味を持った理由の1つは、その中に数学に関する話が出てくるからである。著者は本の中で、日本の工学研究では理論が重視されない、ということを問題視していて、その風潮は例えば「数学の停滞」にあらわれている、と序章に書いている。

 本文中では数学に関する記述はそれほど多くないが、読んでいくと、技術の世界で主導権を握っている「理論」「システム」「ソフトウェア」という、日本が苦手としている部分の多くが数学的な考え方を基盤に構築されていることなども書いてある。

 ただ、この本を読んだだけだと、何となく数学が重要そうな気がする、という程度しか伝わってこない感じがする。著者自身は、工学の制御理論の分野で数学を駆使して活躍する第一線の研究者だということで、この辺りのことはきちんと理解しているだろう。ただ、この本は研究者ではない一般の人向けの新書版の本なので、数学に触れることは最小限にしたのかもしれない。

 そこで、私が理解できる範囲で、まずは「日本のものつくり」の考え方は「数学に基づく方法」が根付いている社会の考え方と何が違うのかについて、少し考えてみることにした。

 その話のために、まずは以前作成した「正17角形の折り紙作図」をみてほしい。(次の写真はそのときに作ったもの)

Sei17ori

 これは「折り紙の数理と科学」のP.96からP.102の内容によるもので、作図のポイントは、「折り紙公理に基づいて折ることによって、中心角が 720÷17=42.35⋯度となるような直線を作る」ということである。

Kakudo1

 この図は、きちんと数学的に証明された正確な折り方に従ったもの、すなわち「数学に基づく方法」を利用して作成している。ただ、実際にやってみると、私のような素人だと常に正確に折れる訳ではないため、折った際に現れるちょっとした誤差が大きく影響して、かなりズレてしまう。

 それでも、写真のものは私が作った中では精度がいい方だ。実際、分度器で角度を測ると、引いた線(芯が0.5mmのシャープペンシルを使用)が分度器の42度と43度の間を通っていることがわかる。(ただ、最初の写真は正確な正17角形にはなっていません。)

Kakudo2

(もしよかったら、作図の手順をまとめた資料を作りましたので、この記事を読んだ後、そちら(この記事の最後に資料へのリンクがあります)もご覧ください。)

 と、ここまで正17角形の折り紙作図の話を聞いてどう思ったか。例えば「何だ。ズレていたら駄目じゃないか」と感じた人はいないだろうか。

 ここで、まったく違う秘伝の折り方で、より正確なものを作ることができる人(匠)がいたとしよう。そのとき、「正17角形の作り方を知らない人」は、私のような素人が折った結構ズレている「数学に基づくもの」と、信頼と実績のある匠が秘伝の方法で折った「寸分の狂いがないように見えるもの」と、どちらが「正しいもの」と判断するのだろうか。

 このような疑問を投げかけられたとき、いくら「数学に基づいた方法で作ったのだから正しい」と言われても、それが結構ズレていたりすると、結局「素人が作るものはズレているから駄目だ。やっぱり匠が作ったものこそが本物だ」という結論になることが多いのではなかろうか。

 一方、「数学に基づく方法」が根付いている社会では、このようなとき「寸分の狂いがないように見えても、やっぱり数学的に説明できない方法では信用できない」と考えるのではなかろうか。もう少し突っ込んで考えると、「多少のズレはつきもので、数学に基づいているかどうかが問題だ」という見方をするかもしれない。

 誤解のないように書くと、当然、匠が作ったものは「品質が非常に良い」という意味で高く評価されるべきである。ここで問題にしているのは、「正17角形の作り方を知らない人」が「その正しさ」をどのように判断する傾向にあるか、という点である。

 ただ、当然誤差が大きすぎるのはよくない。例えば、この正17角形の場合では、「42.35⋯度」と比べたとき、「0.5mmの太さの線が分度器の42度と43度の間を通っている」ことがわかれば、それより小さい精度で多少ズレていても仕方がない、といった意味付けは必要だろう。

 「数学に基づいていれば、合理的な説明が可能な程度の誤差は許容できる」という判断ができるかどうか。「日本のものつくり」と「数学に基づく方法」が根付いた社会の考え方の違いは、こんなところに現れているような気がする。

 ちなみに、折り紙の世界が「日本のものつくり」的かというと、そうではない。例えば「多面体の折り紙」(川村みゆき著)という本のP.86に「(数学的に正確な正17角形の)折り方は非常に折りにくく仕上がりも不安定であまり実用的ではありません。そこで.........で近似してやります。このときの相対誤差は......%です。」という記述がある。正確ではないが実用的な折り方を数学の考え(近似)に基づいて提示し、それによる誤差もきちんと計算している。

 他にもいろいろな要素があるかもしれないが、今の私の理解できる範囲ではこの程度の考察が限界のようだ。技術の世界で「理論」「システム」「ソフトウェア」が数学とどのように関わっているか、など、面白そうな話題はたくさんあると思うので、今後いろいろな形で理解を深めていきたい。

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正17角形の折り紙作図の手順

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