2017年11月 6日 (月)

親和数

 最近、NHKで数学者を題材にしたドラマがあるらしいのだが、その中で先日「親和数」が出てきたそうだ。「親和数」は「友愛数」ともよばれ「異なる 2 つの自然数の組で、自分自身を除いた約数の和が、互いに他方と等しくなるような数」で、例えば、

220の約数 1, 2, 4, 5, 10, 11, 20, 22, 44, 55, 110 の和が 284
284の約数 1, 2, 4, 71, 142 の和が 220

ということで、(220,284) のペアは「親和数」となる。この2つの数字のペアは古代のピタゴラスの時代から知られていたそうで、この「220」と「284」は友愛・親和を表す神聖な数値として聖書にも登場するようだ。

 聖書の内容は、例えば日本聖書協会のサイトにある聖書本文検索のページで見ることができるので、調べてみると、

エズラ記/ 08章 20節:
「また、レビ人に奉仕するようにダビデと高官たちが定めた神殿の使用人の中からも、二百二十人の使用人を連れて来た。皆一人一人その名が記録されている。」

ネヘミヤ記/ 11章 18節:
「聖なる町にいるレビ人の合計は二百八十四人であった。」

などと書かれていて、お互いに友好的な関係にあったことを象徴している感じがする。

 そんな古代から知られていた「親和数」だが、2番目に小さいペア (1184, 1210) が見つかるのは、ピタゴラスの時代から2000年以上も後の1866年になってから。そんなこともあってか、(220, 284) のペアは、偶然にも不思議と引き合う2つのものを象徴する数として長い間親しまれてきたのだと思う。

 数学的な興味に話を移すと、発見の順番では、実は2番目に小さなペアよりも先に、(17296, 18416) と (9363584, 9437056) という少々大きめな数のペアが中世のアラブ人の手で見つけられていたらしい。

 実際には、親和数に関する法則が西暦850年頃にサービト・イブン・クッラという人により導かれていたそうだ。でも、この時代に法則を使っても、見つかったのがたったの2つだけだったことを考えると、やっぱり親和数のペアは特別なものだと思える気がする。

 一方、最近はコンピュータを使って非常に多くの親和数が知られるようになった。実際には、現時点で12億個以上のペアが発見されているそうで、ペアと発見された年がリストアップされているサイトもあったりする。

その中で最大のものは、今年の2017年6月28日にリストに加えられた、10進数で表すと56,250桁にも及ぶ巨大な数のペアだそうだ。

 ということで、今回は親和数について調べてみた。なんだか、親和数の神聖な雰囲気を感じた後にこれだけ膨大な数値を眺めると、なんとなくコンピュータの凄さというか怖さを感じなくもないが、数学的には親和数が無限に存在するかどうかはわかっていないため、今後も親和数もコンピュータによって刻一刻と発見されていくことになるのだろう。

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2017年9月17日 (日)

記号「0」の最古の使用例

 昨日、久しぶりに数学に関するニュースがあった。と言っても歴史の話だが、AFPBBのサイトに「最古の「ゼロ」文字、3~4世紀のインド書物に 英大学が特定」というタイトルの話題を見つけた。

 記事によると「~4世紀のインドの書物に記された黒い点が、数字の「0(ゼロ)」の最古の使用例であることを、英オックスフォード大学(University of Oxford)のチームが特定した」と書かれていた。

 もう少し具体的には、「バクシャーリー(Bakhshali)写本」と呼ばれる、1902年からオックスフォード大学のボドリアン図書館(Bodleian Libraries)で保管されてきた書物に、数字の「0」を意味する記号が使われていること自体は以前からわかっていたが、「放射性炭素年代測定したところ、制作時期がこれまで考えられていたよりも約500年さかのぼる3~4世紀であることが判明した」ということらしい。

 Wikipediaに「バクシャーリー(Bakhshali)写本」の項目があったので見てみると「バクシャーリー写本は、規則(スートラ)と、その例題が集められており、次のような順番で書かれている。規則、例題(はじめは言語、次に記号)、解、検算」と説明されている。

 これだけではなんのことがわからないが、もう少しみると「算術と代数が中心で、幾何学的な求積問題も含まれている。算術の例題には、分数、平方根、損益勘定、利息、三数法などがある。代数の例題には、1次方程式、2次方程式、連立方程式、不定方程式、等差数列などがある。記数法においては、0や未知数を表すために点が用いられており、位取りに発展がみられる」と説明されていて、古代の数学の書物だ、ということがわかる。

 実際に記載されている記号もWikimediaにあった(パブリックドメイン)ので、貼り付けておこう。

800pxbakhshali_numerals_1

 また、書物が保管されている、オックスフォード大学の図書館のサイトでも大きく取り上げられていて、YouTubeにニュース画像を流しているので、それも貼り付けておくことにする。

 ちなみに、古代中国では「零(れい)」という漢字がすでに紀元前から使われていたようなのだが、実際には数字の「0(ゼロ)」とは少々違う意味を持つ漢字らしい。また、「九章算術」という古代中国の数学書では「無」という漢字を使って「0」のことを説明している箇所が見られるようだが、これは文章の中で説明しているだけで、「0」を表す記号としは使われていない。

 その他、「0」にまつわる話を調べていくと、例えば「201」を漢字で書くと「二百一」と書いて「0」にあたる記号はないし、今回のニュースのものより古い書物には「0を意味する記号」は使われていないようだ。

 ということで、今回は「0」を意味する記号が使われた最古の書物に関するニュースを紹介した。まあ、「0」は、あるんだかないんだかよくわからない微妙な数、というイメージがある。例えば天気予報で「降水確率 0(零)パーセント」と言っても実際には全く降らないという意味ではない、なんていうのもあるらしい。

 他にも「0」について よくわからないことが多いので、また機会があったら「0」について調べてみるのも悪くない気がする。

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2017年9月 7日 (木)

ハッピー素数(Happy Prime)

 今日の月日を並べた「907」は素数になっていたのでついでに考えてみたら、逆にした「709」も素数の「エマープ(emirp)」になっていた。さらによく見ると、0を除いて2桁にした「97」も素数でその逆「79」も素数の「エマープ(emirp)」である。

 ということで、素数に関するネタにしようかと思って「907」「709」「97」「79」に共通した性質を調べてみたところ「ハッピー素数(Happy prime)」というものが見つかった。

 まず「ハッピー数」がどんなものか説明する必要がある。ハッピー数とは「自然数の各桁を1桁に分解して二乗和を取り、新しくできた数についても同じ処理を繰り返し行って、最終的に1となる数」のこと。

 例えば、「97」の場合、

92+72=81+49=130
12+32+02=1+9+0=10
12+02=1+0=1 !!

ということで、ハッピー数になっている。何が「ハッピー」なのかよくわからないが、他の「907」「709」「79」も同じようになるはずで、これらは素数でもあるから「ハッピー素数」と呼ばれることになる。

 Wikipediaの英語版のところを見てみると、2010年の段階で知られている最大のハッピー素数は

242643801-1

で、12,837,064桁の数のようだ。ちなみに、ハッピー数は無数にあるのだが、「ハッピー素数」の方は今のところ無数にあるかどうかは不明らしい。

 ということで、今回は「ハッピー素数」というものを紹介してみた。結局何がハッピーなのかよくわからなかったが、そんなことはどうでもいいかもしれない。まあ、また時間があるときにいろいろ調べて紹介できたらいいと思う。

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2017年8月23日 (水)

左切り捨て可能素数

 今日の日付を数値にした「823」が素数になっていたのでついでに見てみたら、「821」「823」「827」「829」がそれぞれ素数で「四つ子素数」が現れた。そんなこともあって、久しぶりに今回は素数のネタにしてみようかと思う。

 ということで、この素数「823」に何らかの特徴があればいいのだが、と思ってさらに見てみると、これが「左切り捨て可能素数」というものになっていることに気がついた。

 今日の日付「823」は、「823」の他、左から一つずつ数値を除いていった「23」や「3」も素数になっている。このように、「それ自身が素数であるとともに、左から数字を順に取り除いたものが全て素数(さらにどの桁も0ではない)」となるものが「左切り捨て可能素数」である。なお、「107」のように、0を含むような素数は定義から除かれている。

 一桁の素数「2」「3」「5」「7」は、切り捨てるところがないものの「左切り捨て可能素数」の仲間に入れる。次に二桁のものは、これら4つの素数のいずれかが一桁目になっている素数「13」「17」「23」「37」「43」「47」「53」「67」「73」「83」「97」が当てはまる。

 同様にして、三桁以上の「左切り捨て可能素数」も列挙することができる。こうやって列挙していくとキリがないように思われるが、実際には全部で4260個しかないそうで、一番大きな「左切り捨て可能素数」は、24桁の

357686312646216567629137

であることも既に知られている。

 また、十進法以外のものも同様に考えることができる。例えば、三進法の「左切り捨て可能素数」は、

「2 (=十進法の2)」「12 (=十進法の5)」「212 (=十進法の23)」

の3つとなる。(三進法で表記された「左切り捨て可能素数」は、実はこの3つしかない。)

 ということで、今回は久しぶりに素数に関するネタで「左切り捨て可能素数」を紹介した。8月もあっという間に残りあと1週間ちょっとになってしまった。まあ、今年の夏は短かったなどと余計なことを考えても仕方がないので、これから夏休み気分を抜いていこうと思う。

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2017年4月25日 (火)

連続の方程式

 前回、「知のトップランナー149人の美しいセオリー」の本から方程式と名前のつく項目のひとつをしょうかいしてみた。

 他にも、方程式の話があって、今回は「連続の方程式」を簡単に紹介してみようと思う。連続の方程式をwikipediaで調べてみると、「物理学で一般的に適用できる方程式で、「原因もなく物質が突然現れたり消えたりすることはない」という自然な考え方を表す」と書かれている。

 これまで、なんとなく数学っぽいネタを見つけてきたが、これは物理学の話だ。まあ、それでも「方程式」だから、数学っぽいといえばそうなるだろうか。ただ、この本で書かれている「質量の蓄積」「ある状態から別の状態への移転」「エネルギーのそれ」とを追跡する明確な公式、という説明を見ると、いかにも物理学、という雰囲気に感じる。

 ところで、ここまで本のこの項目を読んでちょっと気づいたことがある。例えば「エネルギーのそれ」という文など、「それ」という代名詞をそのまま直訳しているように感じる訳があるのはなんでだろうか。

 他にも、2ページ目の中ほどくらいだろうか。「そのとき、彼女は、、、、」と、「彼女」という代名詞が出てきた。文章を読んで内容がわかればいい、と言ってしまえばそれまでだが、なんとなく文章を読んでいて違和感を感じるのはちょっと残念な気はする。

 他の項目の文章を逐一全部見たわけでも、文章の原文をみたわけでもないのでなんとも言えないが、物理学っぽい文章は少々訳すのが難しいのかもしれない。まあ、それが物理学っぽさを出している、という見方もできるから悪くはないだろうか。

 忙しくて時間もなく、とりとめのない感じで短めな文章になってしまったが、今回はとりあえずここまでにしておこう。

 最近、ものすごく忙しくて仕事がどんどん湧いて出てくる気分になってしまっているが、連続の方程式に従うと「原因もなく突然現れたり消えたりすることはない」ということだから、どんどん湧いて出てくるのにはなんらかの原因があるのだろう。

 その原因はなんだろうか?と考えていても仕事は片付かないので、結局原因がわからないまま湧き出る仕事を一つ一つ片付けていくしかないのだが、そのうち原因を突き止めて湧き出る量をなんとか調整できるようになってほしいものだ。

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2017年4月20日 (木)

プライスの方程式

 今回も、「知のトップランナー149人の美しいセオリー」の本から数学っぽいネタを探してみた。

 と思って目に付いた目次の項目は「プライスの方程式」。方程式、といえば数学っぽい感じでちょっと安易な気がするかもしれないが、とりあえずこの項目のページを開いてみることにした。

 なんとなく文章を読んでみると「変異と淘汰のプロセス」というキーワードが何回か使われていた。で、本によると、ここで紹介されているプライスの方程式は「どんな種類の変異と淘汰のプロセスをも描写する方程式」なのだそうだ。

 ちなみに、プライスというのは、(価格という意味ではなく)「ジョージ・プライス」というアメリカの科学者の名前にちなんでいるらしい。

 Wikipediaで調べてみると、この人は集団遺伝学者で「ダーウィンの自然選択説から導き出される道徳的な結論があまりに残酷だと感じており、、、」と書かれていた。

 この本をブログで最初に紹介した時、この本の中に「深遠で,エレガントで、美しい説明は何?」という問いに対し「もちろん、それはダーウィンであるべきだ」という回答がある、という話を書いた。

 それを「あまりに残酷だ」と感じるのは、このプライスという人は、ダーウィンを否定したい気持ちがある一方で、エレガントな説明であること自体は認めざるをえない、と考えていたようにも思える気がするが、どうだろう。

 本によると、そんな人が考えたこの方程式は「多層性淘汰」というものを説明することができ、生き残るために「利他的」になることがあるのはなぜか、ということを考えるために利用出来るものらしい。

 ということで、今回も先月紹介した本の中から「プライスの方程式」の話を紹介してみた。忙しくて、この本にあるたくさんのネタをきちんと調べてみる余裕がなかなかとれないのが少々残念だが、時間を見つけてもう少しこの本を読んでみたい気もする。

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2017年4月10日 (月)

ヒョウの斑点はどうしてできたか

 前回、「知のトップランナー149人の美しいセオリー」の本のテーマになっている「深遠で、エレガントで、美しい説明」という話の中から数学っぽいタイトルのページを探してみたが、ちょっと安易に書きすぎたかな、という気もする。

 ただ、他にも数学の話題を探してみたいと思ってページをパラパラめくってみたら、前回ブログで紹介したところの次にある「ヒョウの斑点はどうしてできたか(451ページ)」も数学の話題になっていることに気がついた。

 なんとなくタイトルを見ると、生物の話のような気がするが、斑点にでき方について、ヒョウに限らず「多種多様なすべての模様にあてはまる、統一理論によるたった一つの基本的な説明が存在する」と、このページには書かれている。

 そこで登場するのが、「反応-拡散モデル」と呼ばれるもので、「シンプルな数式群が動物の模様と色彩を形成する多様な過程を支配している」と本でが説明されていた。

 もう少し本から説明を引用すると「このモデルの働きは単純だ。複数の化学物質があり、それらは平面上に拡散し、化学物質どうしは相互反応しうるとする。」「(この場合)非均一性が生じうる。」などと書かれている。

 なんだか少々わかりにく感じもするので、もう少し調べてみると、この話を最初に論文にした人にちなんだ「チューリング・パターン」というwikipediaの項目に、このシンプルな数式群が作り出す計算結果の画像(パブリック・ドメイン)があった。

320pxturingpattern

 確かに、この計算結果をみると、ヒョウの斑点っほい感じがするだ。ヒョウ以外にもたとえばタテジマキンチャクダイは、体の模様がこのモデルを使って説明できることを日本の研究者が実験で確認した魚として知られているそうだ。

316pxpomocanthus_imperator

 ということで、今回も「知のトップランナー149人の美しいセオリー」の本のなかから数学っぽい話題を紹介した。

 生物の複雑そうな模様がこのシンプルな数式群で説明できる、という話は、オッカムのかみそりの話と同様、必要以上に多くの仮定を置かずに可能な限り多くの実証的事実が説明できる説明が「深遠でエレガントで美しい」というパターンに当てはまる感じがする。

 個人的に、こういうパターンに当てはまる数学の話題は他にもある気もするので、もう少しこの本の中身を見て、数学っぽいテーマを探してみたい気がする。

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2017年4月 5日 (水)

逆べき乗則

 3月21日のとき、「知のトップランナー149人の美しいセオリー」という本を紹介した。

 いろんな話がかかれていて、しばらくこの本からネタを探そうかな、と思っていたりする。

 で、本の目次をサッと眺めてみると、生物、自然、物理っぽいネタが多い感じだが、一部数学っぽいものもあったりする。

 この本の448ページは「逆べき乗則」というタイトルで、「私が興味をそそられるのは、世界と社会のほとんどの側面に、逆べき乗則と呼ばれるものに従う分布がみられるという経験則だ。」という文章から始まっていた。

 ここで出てくる「逆べき乗則」というのは、様々な統計データが数式で書くと「y=1/xn」のグラフに近い形で分布している、という話だ。

 例として「たいていの文書において、ある単語が使用される回数は、使用頻度ランキングにおけるその単語の順位の逆数にほぼ比例する」という「ジップの法則」が挙げられている。他にも収入の逆べき乗則とか「エレガントで簡潔さと深遠な謎を秘めているが、美しいというより腹立たしい」と思ってしまうような話も書いている。

 要するに、下のように逆べき乗則に従うと、高い値の部分は左に少しだけで真ん中より右の部分は皆低い値しかないグラフのように、大多数は低い値に甘んじるような現象は「腹立たしい」と述べられている。

320pxlong_tail

 確かに、その通りだと思うが、この項目の最後に「富めるものと貧しいものの格差は私たちにはどうしようもないと言ってしまうのは悲観的すぎる」「願わくはこの過酷な法則をねじ曲げて、もう少しゆるやかな下降にしたいものだ」と書かれているが、私も同感だ。

 ということで、簡単だが今回は先月紹介した本の中から逆べき乗則というタイトルのところをちょっと見てみた。まあ、タイトルをパッと見て数学っぽい感じがしたところを紹介したが、他にも数学に関連する話題がいくつかありそうなので、他のところも紹介できたらと思う。

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2017年3月 1日 (水)

ツール・ド・プライム(Tour de Primes)

 今日の年月日を並べた「20170301」は素数だったので、久しぶりに素数にまつわるネタをあれこれ探してみたところ、「Tour de Primes 2017 (ツール・ド・プライム 2017)」というサイトが見つかった。

 ちょっと眺めてみたら、自転車の「ツール・ド・フランス」にもじったタイトルで何となく気になってので、少し調べてみた。

 以前ブログで紹介したことがある、コンピュータで素数を見つけるプロジェクトの一つ「PrimeGride」が企画しているもので、サイトのページの最初には

「Welcome to the 9th annual Tour de Primes. 2 is the first prime number...and the only even one. This makes it unique among prime numbers. Therefore, February is declared Prime month...being the 2nd month of the year.」

と書かれていた。要約すると「2は最初の素数で、かつ唯一の偶数という特別な素数、ということで、2月は(特別な)素数月とする」となるだろうか。何だかこじつけてる感じもするが、そんな理由で「For the month of February, an informal competition is offered.(2月中、気楽にできるコンペが提供されている)」ということのようだ。

 で、何をするのかということは、ツール・ド・フランスにもじって与えられる「jersey(ジャージ)」のところを見るとわかるようになっている。例えば

Red Jersey - discoverer of largest prime
(最大の素数を見つけた人は、レッド・ジャージ)
Yellow Jersey - prime count leader
(最も多く素数を見つけた人は、イエロー・ジャージ)
Green Jersey - points (prime score) leader
(ポイントが最も多い人は、グリーン・ジャージ)

などと書かれていた。ツール・ド・フランスでは、優勝者のジャージ「マイヨジョーヌ」はイエロー・ジャージだから、2月の1ヶ月間に最も多くの素数を見つけた人が優勝、ということになるのだろうか。

この他、

Polk-a-dot Jersey - on the 19th of February we'll have a "mountain" stage and award the Polk-a-dot Jersey to the one who finds the most primes on that day.
(2月19日は山岳ステージで、この日に最も多くの素数を見つけた人に、赤い水玉ジャージ)

というのもある。何が「山岳」なのかよくわからないが、そんなことはどうでもよくて、盛り上がればいいのだろう。

 で、結果

最大素数:2514168262144+1
見つけた素数の最多数:37
山岳ステージ最多数:3

となっていた。また、ポイント最大数争いでは、37個の素数を見つけた人のポイントは「3783.70811636844」なのに対し、最大素数を見つけた人は、この1個しか見つけてないのだがポイントは「5802.0418294456085」と圧倒したようだ。

 ということで、今回は「ツール・ド・プライム 2017」という素数をコンピュータで探すコンペを紹介した。特に賞金や商品などはないようだが、楽しく競い合ってるので、それでいいだろう。

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2017年2月 9日 (木)

「まちがい」と言われても、、、

 前回と同じパターンになってしまうが、今回も「数学まちがい大全集」の本からのネタにしたいと思う。

 数学の中のまちがいと言っても、まちがいの度合いというかレベルは様々で、「あれ?これは何が間違ってるのかよくわからない?」と思ってしまうものもあったりする。例えば、この本の94ページに「お金が消えてしまうパラドックス」はその一つかもしれない。

 まず、簡単に設定を説明すると、「3人でホテルの1室に泊まるために、彼らは最初に合計60ドル支払った」が、その後「実はその部屋の正しい宿泊費が1泊55ドルである事に気がついた」ため「超過分の5ドルを返すためにベルボーイを3人の部屋に向かわせた」のだが、「そのベルポーイは3人に1ドルずつ(合計3ドル)返しただけで、残りの2ドルを自分の懐に入れて着服してしまった」という話である。

 ここで、話を改めて整理してみようと、「結局3人が宿泊費として支払ったのは、(3ドル返却されて)57ドル」と「ベルボーイが懐に入れたのは2ドル」と考えると、「合わせて59ドルしかない?」「あれ?最初に60ドル支払ったはずなのに?」などと疑問が出てしまう。

 これは、どこが間違ってるのか、ちょっとわかりにくい。実際、宿泊した3人は「60-3=57ドル」を宿泊費として出したと思ってる訳だし、ベルボーイが着服したのは2ドルでまちがいないから、「何で最初に60ドル出したのに、57+2=59ドルにしかならないの?」と真剣に悩んでしまう気がする。

 実際には、この話を正しく整理すると「(3人が払った金額とは無関係に)宿泊費は55ドル」で、さらに「ベルボーイが2ドル着服した」のだから、3人の宿泊者は「宿泊費55ドル+着服分2ドル=57ドル(=60ドル-返却分3ドル)」を支払わされた、と考えなければならない。

 ただ、このあたりは、一言で「まちがい」と言われても、感覚的に何となく納得できない部分が付きまとってしまう例の一つかもしれない。

 この本に書かれている「数学のまちがい」の多くは、見ただけで「これは間違いでしょう」とわかるものが多いのだが、たまに「あれ?何が違うの?」と思わされる話があったりするところが面白いと思う。

 まあ、この本も結構読んだし、ここからのネタはこれくらいにしておこう。また、面白そうな本を見つけたらブログで紹介してみたい。

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