2015年9月 3日 (木)

現代生活の風刺画

 ブログのネタを探すため、久しぶりに英文雑誌のTIMEを眺めていたが、「CHARTOON」というコーナーがあることに気がついた。日本語にすると「(一コマ)漫画」とか「風刺画」という風になるだろうか。

 例えば、「JUNE 29, 2015」の号では、「Low-tech gifts」と題して

・(スタバかどこかの)コーヒーカップ
  =「universal charger(万能充電器)」
・段ボール箱
  =「mass storage device(大容量記憶装置)」
・鉛筆
  =「wireless keybord(コードレス・キーボード)」

と、どこにでもあるそうなローテク(Low-tech)のものを、現代のハイテク機器になぞらえて紹介していたりしている。欧米風の軽いジョークという感じで庶民の現代生活を風刺したものになっているようだ。

 また、コーナーの下の方に小さく「JOHN ATKINSON, WRONG HANDS」書かれていた。これが作者のようだ。

 ネットで検索してみると、「Wrong Hands Cartoons by John Atkinson」というサイトが見つかった。このサイトに、TIME誌に載せているのと同じような、この作者が作成した風刺画がたくさん載っている。

 今日の段階で最初に載っていたのは「cyberspaceship」と題して、子どもがソファーの上に寝転がってダラダラしている、いかにも庶民の現代生活を風刺した図に、例えば

・ソファー
  =「cockpit(コックピット)」
・まくら
  =「stabilizer(spaceshipの安定板)」
・コーヒーカップ
  =「fuel tank(燃料タンク)」
・ジャンクフード
  =「impulse engines(推進エンジン)」

と注釈が書かれている。子どもの夏休みは終わってしまったと思うが、普通の家庭で夏休み中に子どもがダラダラしている時の感じを、うまく風刺していると思う。

 これはかなりわかりやすい感じだが、多少の知識がないとちょっとわかりにくいのもある。その中の一つを紹介すると「Rorschach's other test」というのがある。

 「Rorschach test(ロールシャッハ・テスト)」とは、調べてみると、「性格検査の代表的な方法のひとつで、左右対称のインクのシミから被験者が想像したものから人格を分析する」というものらしい。

 で、紹介されている風刺画「Rorschach's other test」にもどる。ここには、Rorschach(ロールシャッハ)自信が、性格検査のテストではなく数学のテストにロールシャッハ自身が開発した性格検査の方法(インクのシミを作る)を使った絵が書かれている。

 といっても、インクをたくさん垂らしてシミを作って数学の解答用紙を汚しただけなので、当然の事ながら結果は不合格(F)。まあ、性格検査のテストなんて所詮こんな程度のもの、という感じの風刺画なのだろうか。

 ということで、今回はTIME誌に載っていた風刺画の紹介をしてみた。この作者のサイトには、このようなパターンの風刺画がたくさん載っている。

 庶民の現代生活を風刺したパターンが多いが、中には「これ、どういう意味だろう?」と思うようなものがあって、少し調べてみると「なるほど、そういうことか」と関心できるものもあったりするのがいい。また、時間があるときに見てみることにしたい。

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2014年2月20日 (木)

TIMEに載っていた小さな記事

 ここ数回、ブログでは雪とか受験とか、この季節に関係する話のネタを書いていたが、今回は少々気分を変えてみたいと思う。といっても、最近はオリンピックの話が大きく報道されている上に、忙しくて新聞の小さな欄まで眺める時間があまりとれない。

 何のネタにしようか、と考えていたところ、同じように忙しい感じだった去年の6月に書いた「疲れが溜まってきた」のときのことを思い出した。

 去年6月に書いたこの話は、英文の雑誌「TIME誌」の最初の方にある「Briefing」というページに書いてあった小ネタを話題にした。

 このページには、世界各国の要人の発言などが取り上げられるのだが、その隙間というか合間に、数字を見出しにした小ネタが載っている。

 数字といっても、数学とは何の関係もないのだが、今回はこの中から2つほど記事を紹介してみることにした。

(1)「1,700(ガロン)」
記事を日本語に訳すと、「スコットランドの酒造工場から川へ流出したウィスキーの量:1,700ガロン=6,435リットル」となるだろうか。これは、「TIME誌 ASIA版 FEBRUARY 10, 2014(2014年2月10日号)」に書かれていたもの。記事には、もう少し続きがあって「その工場には、約20,000ドルの罰金が科せられた」らしい。

 これだけと言えばそうだが、こういう小ネタが世界各国の要人の発言と同じページに載っているのがいい。ついでに、もう少し調べてみると、スコットランドのニュースサイト「THE SCOTSMAN」というところに「7,140 bottles of whisky spilled into River Ayr」という記事が載っていた。

 そこを見ると、ウィスキーのアルコール度数は何と「67%」。また、原因は人為的ミス、ということが書かれていた。地元では、公害問題の1つとして深刻に受け止められているようだ。

(2)「4,600」
これは、「TIME誌 ASIA版 FEBRUARY 17, 2014(2014年2月17日号)」の「Briefing」にあった見出しの1つで、記事を訳してみると「エジプトで新たに発見されたピラミッドが出来た年代:約4,600年前」となるだろうか。

 エジプトのピラミッドは当然有名だが、未だに発見されてないピラミッドがあるとは意外な感じだ。ここには、これしか書いてないのでもう少し調べてみると「live science」というサイトに「4,600-Year-Old Step Pyramid Excavated in Egypt」という記事を見つけた。

 記事の日付は2014年2月3日。それを読むと、見つかったのはエジプトの南に位置するエドフという場所。Wikipediaにエドフの項目があり、ナイル川のほとりに位置し、エドフ神殿という遺跡がある等、古代には栄えた場所のようだ。

 また、写真を見ると、ピラミッドのてっぺんだけが砂から顔を出している感じで、多分これまでは砂にかぶって発見されなかったのだろう。エジプトには、まだこういう感じで発見されてないピラミッドが他にもあるのかもしれない。

 ということで、今回はTIME誌に載っていた小ネタを2つほど紹介した。ともに、日本ではあまり報道されていない話題だったと思う。記事の英文も短くて読みやすいし、あまり話題になっていない面白そうな話があるので、今後はこの欄も頻繁にチェックしていこう。

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