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2016年6月24日 (金)

「球の表面のザラザラさ」の科学

 時間が経つのは早い。あっという間に5日経って、ブログ更新の日になってしまった。まあ、最近疲れや蒸し暑さもあってか、あまりネタになりそうなものをチェックしていなかった。

 ということで、今日は何のネタにしようかと考えてみたが、パッとは思いつかなかったので、ちょっと前に見つけたもので少し難し目な感じだったけど気になったので調べていた話題を紹介してみることにした。

 科学関連ニュースが掲載されている英語のサイト Science Daily に5月31日に載っていた「Calculating the mechanics of a rough sphere」という話題を直訳すると「ザラザラした球面の構造を計算する」となると思うが、この記事の最初に

The scientific community uses spheres for all sorts of things
(科学のコミュニティでは、様々な物事に対して球が利用されている)

と書かれていた。以前、ブログで「球充填で森の構造を掴む(2015年12月2日)」の話をした時には、大小様々な球を森の木々に見立てて森の性質を調べていたりした。

 ただ、記事を読んでみると、森の話とはちょっと違うみたいで、文章には「material science(物質科学)」「surfaces(表面)」とか「cars(車)」「ball bearing(ボールベアリング・鋼鉄の玉)」なんていう単語が出てくるので、多分ここでは鉄か何かの表面の状態などについて考えているようだ。

 物質科学の分野でも、様々な物事について調べるために球が使われていて、その表面がザラザラすぎたりツルツルしすぎない、程よいザラザラさが重要、というような話から、この記事は「表面のザラザラさ」の構造を定式化した研究の話題が書かれていることはなんとなくわかった。

 まあ、大雑把に記事の内容を書いたが、そもそも「球がどんな風に使われているのか」がわからないと、結局何の話か見えてこない。ただ、だからと言って探すためのアテもなかったので、とりあえず「contact area of rough spheres」という、この研究を発表した論文のタイトルを打ち込んで検索してみた。

 すると「Contact mechanics」という Wikipedia のページが出てきた。そこに入ってみたところ、球の使われ方が何となくイメージできる画像を見つけることができた。

Hertz contact animated.gif
By Cgay - Own work, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=5662820

 この図の説明には、「球を押し付けると、contact area(接触面)が増える」と書かれていた。また、日本語のページもあるみたいで、リンクを辿ってみたところ「ヘルツの接触応力」というページが現れた。

 説明には「球面と球面、円柱面と円柱面、任意の曲面と曲面などの弾性接触部分に掛かる応力あるいは圧力のこと」とある。これを見てから、Science Daily の記事を見直すと、確かに「圧力」とか「表面がとんがりすぎているとダメージを与える」「ツルツルしすぎているとくっついてしまう」なんていう感じのことが書いてあって、これは「球を押し付けた時」の現象だと理解すればなんとなく内容がわかるような気がしてきた。

 おそらく、この研究成果は「押し付けた時にダメージを与えたり、くっついてしまったりしない、ほどほどのザラザラさのある球」とは何か、ということを数式を使って表現し、それを実際に計算して「球面のザラザラさの構造」を明らかにした、ということのようだ。

 ということで、今回はちょっと難し目の研究成果のニュースのネタになってしまった。だから何?と言いたくなる人もいるかもしれないし、最初に私が見た時に考えていた感じとはちょっと違う話題になってしまった気もするが、まあ、たまにはこんなネタがあってもいいだろう。

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