« 世界人口とアユ推定遡上数 | トップページ | 南極・北極の話題から »

2013年6月21日 (金)

入試数学難しすぎ?

 新聞の地方版に載っていた話なのだが、6月18日の朝日新聞の埼玉版に「入試数学 難しすぎ?」という記事があった。

 記事によると、埼玉県の公立高校入試では最近数学の平均点が低いらしい。具体的には100点満点中で、今年の数学の平均点は42.4点(全教科の平均は55.1点)、昨年は36.5点であったそうだ。

 さらに、その記事には「正答率が0.4%の問題もある。受験生が手も足も出ない問題は公立校入試としてふさわしいのか」という県議会議員からの疑問に対して、知事が「選抜試験とはいえ、中学生の日々の努力が報われる問題であるべきだ」と答弁した、という話も書いてある。

 また、この傾向は他の県でも見られるようで、長野県では昨年の公立校数学入試で過去最低の平均点を記録し、試験場で泣き出したり体調を崩したりする生徒が続出したらしい。私自身、数学を教える身だからなのか、何とも心が痛む記事である。

 加えて、その新聞記事には難問だったと言われている問題自体が載っていた。せっかく新聞に載っていたので、試しに解いてみることにした。

 その問題は、昨年(平成24年3月実施)の埼玉県公立高校入試・数学の大問3にあたる。問題自体は省略するが、埼玉県立総合教育センターのwebサイトに平成24度の数学の問題があるので、そちらを参照して頂きたい。

 実際に解いてみると、確かに難しいような気がする。具体的に書いてみると、私が考えた解き方では、(1)の問題(aの値を求めよ)を解くために立てた方程式が

2a²-5a+2=0

という形になってしまった。

 さらに、この問題を解くためには、「2a²-5a+2=0」の左辺を因数分解するために「たすきがけ」というテクニックを使って

(2a-1)(a-2)=0

と変形して「a=2」または「a=1/2」としただけでは足りず、加えて問題文の条件をよく読んだ上で「a=1/2」の方だけが問題の条件をみたす(aが2になってしまうと問題の条件をみたさない)ことを確かめなければならない。

 他にも別な解き方があるのかもしれない。ただ、私のような解き方だと、高校数学を勉強してたり、塾などで相当受験問題をこなしていても、正解までたどり着ける人はそれほど多くなさそうな気がする。

 この(1)の正答率は、新聞によると「10.1%」。全受験生のうち1割しか解けなかった。また、次の(2)が新聞記事にある正答率「0.4%」の問題だ。(1)を正解した1割の(おそらく数学が得意な)人の中でも4%しか解けていない。

 まあ、記事にあるように、進学校の先生が「応用問題を課すことで真の学力を見たい」という気持ちもわからなくはない。ただ、こういった問題を出す場合は、よく「誘導問題」などと俗にいわれていると思うが、もう少し最初の設問をやさしめにして、数学が得意な生徒であれば限られた試験時間の中で解法を見つけることができそうな形式にするなどの工夫が必要な気がするが、どうだろう?

 こういうことは、書き出すとキリがない感じになってしまうが、いろいろと忙しく深く考察する時間がなかったので、今回はここまでとしたい。

 入試問題は、やさしくすればいいというものではないだろうが、ほとんど誰も解けない問題では意味がないのでは、と私自身も考えている。まあ、次にこんな話題が新聞に載るのがいつになるかはわからないが、また機会があったら、いろいろと考えてみたい。

--------

Copyright (c) 2013 ANADA, Koichi. All Rights Reserved.

« 世界人口とアユ推定遡上数 | トップページ | 南極・北極の話題から »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 世界人口とアユ推定遡上数 | トップページ | 南極・北極の話題から »