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2013年5月28日 (火)

素数にまつわるニュース

 ほとんどの人には知られていないことだと思うが、今月は素数に関する大きなニュースがいくつか重なった。素数に関する話題はブログでもたまに取り上げているものの、同じ時期にいくつも重なるのは珍しい。

 ということで、それらについていろいろと調べてみようと思ったのだが、忙しくなかなか時間がとれない。最近はいつもこのパターンになってしまっているが、折角いろいろな話題があるのに取り上げないのはもったいないので、今回は、忘れないうちにそれらの話題を3つほど簡単に紹介しておく事にした。

(1)
まずは身近な話題から。17年周期や13年周期といった、素数の周期で大量発生する周期ゼミというのがある。今年の5月から6月にかけて、アメリカの東海岸で「17年ゼミ」が大量発生するそうだ。このことについて、例えばAFP BB Newsのサイトに「17年周期の「セミ」大発生が間近に、米国」と題したニュースが5月15日に配信されている。それによると、5月の地表の平均気温が17度に達したときにセミの襲来が本格化し、多いときには1平方メートル当たり1000~2000匹のセミがひしめき合うこともある、とのことだ。興味がある人は、例えば「素数ゼミの謎」という本があるので、読んでみるといいかもしれない。

(2)
次は、朝日新聞に載っていた「「双子素数予想」解決に光 古代ギリシャ時代からの難問」という記事の話。「3と5」「11と13」のように、差が2になっている素数の組を双子素数と呼んでいるが、そのペアが無限に存在するかどうかという問題は未解決のままだ。新聞記事によると、アメリカニューハンプシャー州の数学者が「間隔(差)が7千万以内の素数のペアが無限にある」ことを証明した、と書かれている。差が7千万というのは「双子素数」と呼ぶには大きすぎる差かもしれないが、これまで「差が有限のペアが無限に存在するか」ということもわかっていなかったと思うので、もしこの証明が正しければ画期的な成果になるだろう。

(3)
3つ目は「ゴールドバッハ予想」と呼ばれるものについて。これは、1742年にゴールドバッハという人がオイラーへ送った書簡の中で述べられていた「2より大きな任意の偶数は、2つの素数の和で表せる」という予想のことで、例えば、今日の日付を数字にした「20130528」は、

37+20130491
71+20130457
137+20130391
157+20130371
...

などと表すことができる。この問題は現在も未解決の問題だが、これに関連して、今月「弱いゴールドバッハ予想(Goldbach's weak conjecture)」と呼ばれる「5より大きい奇数は3つの素数の和で表せる」という予想が正しいことが証明された、というニュースがあった。これは、新聞等で話題になってはいないようだが、英語のwikipediaのこの項目には「PRIME NUMBERS: THE 271 YEAR OLD PUZZLE RESOLVED」というページへリンクが張ってあり、そこを読むと「5月13日に弱いゴールドバッハ予想を証明した133ページの論文が投稿され、top mathematicians(この分野の第一人者)もこの証明は正しいだろうと述べている」といった趣旨のことが書かれている。これも正しければ画期的な成果に違いない。

 ということで、素数のまつわる話を3つほど紹介した。最初の素数ゼミの話は数学とはあまり関係がないかもしれないが、2つ目と3つ目は数学の未解決問題に関するもので、数学の話題としてはビッグニュースにあたるものだと思う。

 そんな話が今月に集中したのは偶然なのかもしれないが、何となく数学の進歩を予感させるもので、今後の進展が楽しみである。

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