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2013年4月22日 (月)

将棋の電王戦が終わって

 以前ブログでも「将棋の電王戦に向けて」という文章を書いたが、その電王戦が4月20日に終わった。結果はコンピュータの3勝1敗1分け。チェスの世界チャンピョンがコンピューターに負けたのは1996年。それから17年後の今年、将棋の方もコンピュータがプロ棋士に勝てることが示されたことになる。

 まあ、人間が負けたからといって、今後もコンピュータと人間の将棋対決はなくならないと思う。ただ、今回と同じような形で対決するかどうかはわからない。

 例えば、今回最終戦でA級の三浦8段と戦った「GPS将棋」は、東京大学・駒場キャンパスにある約680台のコンピュータと接続して万全の体制でA級棋士に挑んだ、と報道されていた。

 一方の人間の方もコンピュータ将棋ソフトの研究は行っていたと思うが、他にもやることはたくさんあっただろうし、コンピュータ相手に万全の体制で挑んだかどうかというと、何とも言えないような気もする。

 それに、東京大学だって毎回毎回コンピュータ将棋のためにコンピュータを貸してくれるとも思えない。

 そういう意味では、今回プロ棋士が敗北したことで、ようやくコンピュータ将棋と人間の棋士との真剣勝負がスタートする、という印象を受ける。

 ところで、17年前のコンピュータチェスで、人間に初勝利したIBMの「ディープ・ブルー」は、その当時「1秒間に約2億手を読むことができる」と書かれていた。

 一方、今回の「GPS将棋」は、多数のコンピュータを駆使して「1秒間に約2億8千万手を読むことができる」と書かれているのを読んだ記憶がある。

 人間の超一流と対決するには、コンピュータといえども1秒間に約2億手以上読む必要がある、という感じだろうか。正直なところ、人間の世界チャンピョンや将棋のプロ棋士がこれほどの手を読んで指しているとは思えないので、やっぱり人間の脳の思考回路はすごいな、と再認識できるかもしれない。

 ただ、コンピュータチェスの方は、あれから17年たってプログラムもかなり進化したようで、今では人間の方がハンデをもらって戦っている状況らしい。将棋の方は今後どうなっていくのだろうか。

 別に、プロ棋士の方はコンピュータと戦うために将棋をしている訳ではないと思うが、将来コンピュータがどれだけ強くなろうとも、やはりハンデなしでコンピュータに勝てるレベルは維持したいと考えるに違いない。

 実際、コンピュータに人間が負けたからといっても、まだまだ人間にだって強くなる要素があるはずだし、コンピュータが人間を凌駕したなどと騒ぎ立てる前に、今後は「人間の能力向上のためにコンピュータを利用できる」というくらいの気持ちで見ていくべきたと思う。

 というか、チェスの方は、ディープ・ブルーを作ったIBMが宣伝に使ったことが影響したのかもしれないが、「コンピュータが人間を凌駕した」などと騒ぎ立てすぎたことで、人間の方が進歩することを諦めてしまったのではないか、とも考えられる。

 一方のGPS将棋は、それとは違い企業が作ったものではないので、そうはならないかもしれないが、いくらコンピュータの能力が上がったからといって、それで人間の進歩が止まってしまうのでは意味がないのではないか、と私自身は感じてしまう。

 こうやって書いているうちに「そもそも何のためにコンピュータの性能を上げるのか」ということも気になってきたが、考えだすとキリがなさそうだし、疲れているところでややこしいことを考えても良い結論が出ない気もするので、今回はこの辺りで終わりにして、また別の機会に考えてみる事にしたい。

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