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2013年4月26日 (金)

平成25年度の学力テスト

 おとといの、4月24日に、小学6年生と中学3年生を対象にした全国学力調査(学力テスト)が実施された。去年もブログでこの時期に「今年の全国学力調査」を取り上げたので、今年もどんな問題だったのか見てみることにした。

 問題や正答例・解説などは国立教育政策研究所の「全国学力・学習状況調査」のページにあるが、今年の問題をざっと眺めたところだと、小学6年・中学3年ともに新しい学習指導要領の影響を受けた出題になっているな、という印象を受ける。

 知らない方のために書いておくと、小学校では2年前の平成23年度から、中学は去年の平成24年度から、文部科学省が制定している学習指導要領が新しくなった。いわゆる「脱ゆとり」と言われているもので、文部科学省の「新学習指導要領・生きる力」のページには『これからの教育は、「ゆとり」でも、「詰め込み」でもありません』などと述べられている。

 実際には、ゆとりか脱ゆとりかに関係なく、教えなければならない項目が書かれているのが学習指導要領で、例えば、小学6年生の算数のところには「小数及び分数の計算の能力を定着させ,それらを用いる能力を伸ばす」とか「資料の平均や散らばりを調べ,統計的に考察したり表現したりすることができるようにする」といったことを指導してください、という感じで書かれている。

 今回の学力テストの話に戻そう。とりあえず小学6年の算数の問題を見ると、今回は割り算の計算をさせる問題がやたらと多いような気がする。また、統計や実験データから数値を読み取って状況を判断する、といった感じの問題も結構あったりする。

 例えば、算数Bの大問2では、振り子の実験の話がある。そこには「振り子が10往復する時間」を6回計測した結果の数値が書かれていて、まず「データの平均」を求めるために割り算を使い、さらに「1往復する時間の平均」を求めさせるためにもう一度割り算を使う、という問題になっている。

 私自身は、小学算数の現状は実のところあまりよくわからないのだが、おそらく割り算の計算は何とか出来るものの「どんなときに割り算を使えばいいか?」といったことが理解できていない人が多いから、こういった割り算を使う問題を増やしているのだろう。だから、今回の小学6年の算数の問題傾向だと、おそらく「割り算の利用方法をきちんと理解している」という人は良い成績を取れるに違いない。

 私自身、このブログでも度々割り算を使って話をすることがあるが、例えば最近だと「科学技術分野の論文数」の話で各国の研究論文数の傾向を調べるために割り算を使ったりしている。実際、割り算だけでも結構いろいろなことが考察できたりするし、こういった能力の向上を目指す方向性は悪くないと思う。

 ということで、今回は小学6年の算数の学力テストの問題を眺めた印象を書いてみた。今年の問題は、「女子サッカー・ワールドカップ」の話とか、中学3年数学には「ウォーキングの際の心拍数」の話とか、面白そうな話題が盛り込まれていて、正直なところ大人も楽しめそうな問題が多い。

 というか、算数や数学をやり直してみたい、と考えている大人の人は、是非今年の学力テストの算数・数学の問題を解いてみることをお勧めしたい。最後にそれぞれの問題へのリンクを書いて今回は終わりにしよう。

平成25年学力テスト・小6算数A(PDF)
平成25年学力テスト・小6算数B(PDF)
平成25年学力テスト・中3数学A(PDF)
平成25年学力テスト・中3数学B(PDF)

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