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2012年9月14日 (金)

ハイレベルな日本の数学者

 前回のブログでは、日本の教育の中で議論されている数学のレベルに関する話だった。現状を見ると愕然としてしまう部分もあるのだが、実際には日本人の数学のレベルは今でも世界の中でも高い方だと思う。ということで、今回はそんな日本の人が関係する数学の話題を2点ほどとり上げてみることにした。


<1>
今年に新たに、数学で優れた成果をあげた研究者を対象にした「藤原洋数理科学賞」というものが創設されたそうだ。藤原洋という人は、数学ではなくIT関連の仕事をしている人だが、この賞は日本の大学と産業界が数学・数理科学関連のプロジェクト等で連携を図っている中で生まれたもののようである。第1回となる今年の大賞は「量子情報理論の数学的基礎付け」という業績を残した名古屋大学の小澤正直教授が受賞する。受賞理由をわかりやすく言うと、「ハイゼンベルクの不確定性原理」を数学的により精度が高い結果が得られる形に修正した「小澤の不等式」を提案したことによる。この賞の授賞式が9月30日に慶応大学で行われるそうだが、こういうときくらいは新聞で詳しく報道してほしい。

<2>
最近ブログで数学に関する話を度々とりあげているが、そんな中で知り合いの一人から「abc予想が解けたかもしれない、という報道がnatureのサイトに載っている」という話を聞いた。それによると、日本の京都大学・望月新一教授が、500ページにも及ぶabc conjecture(abc予想)の証明を載せた論文をリリースした、と書かれている。ここでは、abc予想とは何なのか、などの数学の話は割愛するが、フェルマーの最終定理などにも密接に関係する整数の性質に関わる内容で、これまで誰も解けていない難問である。当然、私にはそんな難しい内容を理解することはできないのだが、望月教授のウェブサイトには、先生自身が「感想・着想」を書いていて、それによると、この論文は「IUTeich理論」と呼ばれる話に関する4編の連続論文のようだ。そのなかで、abc予想の話は最後の第4編にあるらしい。また、この「感想・着想」に書かれていることを見ると、この論文は2008年7月あたりから執筆を始めたそうなので、完成までに約4年ほどかかっているそうだ。これから、多くの専門家が読んで証明を検証するのだろうが、間違えがなく正しい結果であってほしい。


ということで、今回は世界の最先端を進んでいる日本の数学者の話題をとり上げてみた。内容が理解できるかどうかはともかく、こういう日本のレベルの高い話題にも関心をよせながら、日本でもプラス思考で数学に関する話を見たり勉強したりしていきたい。

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