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2012年8月13日 (月)

H24・学力テストの結果

 今年の4月に小6と中3を対象に行われた「全国学力・学習状況調査」の結果が8月8日に公表された。通称「全国学力テスト」と言われているこの調査、国語と算数・数学に加え、本年度から理科を合わせて3科目のテストが行われた。

 この学力テストについて、大手の新聞(毎日・朝日・読売)がそれぞれ社説に意見を書いている。そこで、今回はこれら3つの新聞の社説を簡単にみてみることにした。

 最初は毎日新聞。8月10日に「調査のための調査では」というタイトルの社説を載せている。内容は、『「確認」が成果であっては、いかにも心もとない』『いわば学力問題の“症状”を整理したにとどまってはいないか』など、テスト結果の考察の意義に対する意見となっている。

 次は朝日新聞。8月12日に「政策に生かせる調査に」というタイトルの社説。こちらの方は『文部科学省はこの調査を、政策にどう生かすつもりなのか』『今回もふくめ5回の調査は、政策に役立っているのか』という感じで、学力テストが実際の教育政策に反映されていない、との意見である。

 もうひとつは読売新聞。8月10日に「指導方法の改善につなげたい」と題した社説。タイトル通り、内容も『テスト結果から課題をくみとり、指導方法の改善につなげていかねばならない』『文科省は、各教科で思考力や表現力を育むよう新学習指導要領などで求めてきたが、成果が上がっていないということだろう』と、結果と実際の現場とのつながりに関する意見となっている。

 こうやってみると、社説に書かれている意見や結論はそれぞれ違うようにみえるが、基本的には3誌とも「学力テストの結果が実際の教科指導に反映されていない」という点で一致しているようだ。

 また、「論理的に記述する問題の正答率が低い」「理科離れが進んでいる」などの考察結果は以前から指摘されていることだが、それを受けて、毎日の『(そのことの)「確認」が成果では心もとない』という意見や、読売の『文科省は思考力や表現力を育むよう求めてきたが、(その)成果が上がっていない』という指摘は的を射ているだろう。

 一方、論調についてはどうだろうか。個人的には、どの新聞も「論理的記述が弱い」「理科離れ」などの考察結果に対する危機感が表に現れていないのが残念に思う。

 例えば、理科離れについては読売はそれなりに扱っていて、『小学校教員は文科系の教育学部出身者の比率が高く...』『(それを補うために)小学校の「理科支援員」の継続を検討すべき』などと指摘しているが、内容をよく読むと、「廃止」と判断した民主党の政策批判をしているだけのようにもみえる。

 他にも、新聞記者の主な興味が政治や行政の方面だからなのか、毎日は「(予算を)他の施策に回してはどうか」、朝日は「政策に生かせ」など、結局は政治・行政の話になってしまい、学校現場の現状などの話はほとんどない。

 ということで、結局、今回も意味のある具体的な提言やインパクトのある報道はなく、ロンドン五輪の報道に隠れて小さく扱われるのみで、これまで通り学校現場に対応を任される形が今年も続くことになるのだろう。

 来年の全国学力テストは全校を対象として行われることになる。全校で行われることにより何かが変わるのだろうか。それとも、結局今年と同じことが確認されるだけで、代わり映えのしない考察や報道だけで終わるのか。

 まあ、とりあえずは、あまり期待はせずに自分のできることをこれまで通りやっていくしかなさそうだ。

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