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2011年12月13日 (火)

冬の節電の責任は?

 今月に入って、寒さも厳しさを増してきた。先週くらいから、早朝には車のフロントガラスが凍っている。そんなことから、朝から車に乗るときには、お湯をかけてから出発しなければならない。

 また、電力需要の話が気になってくる。実際、先週の12月9日に、東京電力管内では電力使用率が一時 94% に達した。これは、震災後の4月以降で最高の値だということである。夏にはここまで使用率が高くならなかったが、その要因の一つに、大口電力で契約している大企業や工場などに対し、電力使用制限令が発動されていたことがあるのかもしれない。

 一方、冬はどうなっているのか。この冬には使用制限令の発動はしない、というニュースもあった。要するに、夏と異なり冬は企業に対して節電を強制しない、ということである。

 何故強制しないのだろうか。素人目に見ると、例えば電力供給の目処がついたのか、とか、実は電力不足というのは嘘なのではないか、などなど、いろいろと憶測することは出来るかもしれない。

 ただ、よくよく調べてみると、少々事情が異なるような気もしてくる。例えば、いつものように「電気事業連合会」の資料を見てみると、東京電力管内の大口電力の昨年冬のデータは次のようになっている。


東京電力:大口電力主要業種実績

2010年10月 7,052,810,000kWh
2010年11月 6,784,492,000kWh
2010年12月 6,764,691,000kWh
2011年1月 6,551,320,000kWh
2011年2月 6,518,975,000kWh
2011年3月 5,491,308,000kWh


これを見ると、実は大口電力需要量は、10月が一番高く、冬の寒さが厳しくなるに従ってむしろ減ってきている。10月にブログに書いたときには東京電力管内の従量電灯(一般家庭が多く契約している)のデータを載せたが、それとは全く違う傾向が見てとれる。

 全体の電力使用量を抑えるためには節電は不可欠である。しかし、夏と異なり、冬は企業や工場の使用量はそれほど多い訳ではなく節電の効果は限定的にしか現れない、ということを示唆しているのかもしれない。そのようなことから、電力使用制限令は冬に出してもあまり意味がないと考えることもできるだろう。また、冬の電力需要の増加の多くは一般家庭によるものであるということもわかってくる。

 もう少し別の角度からも考察してみる。今年の夏の場合、東京電力管内で最高の利用率になったのは6月29日で、そのときは93%だったそうである。以前7月のブログに書いたが、6月は例年電力需要が少なく7月から9月にかけて増加する傾向にあるが、その間に大口電力の電力使用制限令が発動されていた、というのが夏の事情であった。

 一方で、冬も、一般家庭の契約が多い従量電灯の需要量は似たような傾向で、実際には夏よりも冬の方が需要量が多くなる、ということは以前10月にブログに書いた通りである。また、今回のデータからわかるように、大口電力の需要量は元々制限令をかけるほどではない。

 そう考えると、夏に電力不足にならなかったから冬も大丈夫、という考え方は改めた方がよさそうな気がしてくる。ただ、その割には政府や電力会社はのんびりと構えているようにも見えるので、やっぱり大丈夫じゃないのか、と考える人もいるかもしれない。

 ここでよく考えてみてほしい。冬の電力需要増加分の多くが一般家庭が契約している従量電灯の部分のようなので、冬の節電の責任は結果的に一般家庭にのしかかってくる形になるに違いない。政府や電力会社が、まさか、冬の節電の責任は自分たちにはない、とは考えていないと思うが、万が一計画停電が実施される事態になったら、政府や電力会社は何と言うのだろうか。

 ただ、今ここで責任がどうの、などと話をしても何も始まらない。結局は、自分自身で出来ることをやっていくしかない訳で、夏と同様に、無理をせず健康に影響がない程度に節電をして、しのいでいくことにしよう。

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